第290回放送 (1983年9月1日)
第1位:ガラスの林檎/松田聖子1
第2位:さらば・・夏/田原俊彦2
第3位:ためいきロ・カ・ビ・リー/近藤真彦2
第4位:Hey!Beppin/シブがき隊第5位:ボヘミアン/葛城ユキ1
第6位:半分少女/小泉今日子1
第7位:時をかける少女/原田知世1
第8位:探偵物語/薬師丸ひろ子1
第9位:想い出がいっぱい/H2O 初第10位:僕、笑っちゃいます/風見慎吾1
スポットライト:杏里 「CAT’S EYE」
初登場から僅か3週間でトントン拍子に1位に昇り詰めた松田聖子。そして田原俊彦も2位に入り、トシ、マッチ、聖子のアイドル3強が揃ってベスト3に入るのは約5ヶ月ぶりになります。その間に中森明菜だの、ラッツ&スターだのと、強力な “目の上のたんこぶ” が存在したため、なかなか揃い踏みというのが出来なかったのですが、マッチは下降気味になりますので、1日天下で終わってしまうのは残念な気もします。
7月末の 「スポットライト」 に登場したH2Oですが、ようやくベストテン入りを果たします。この 「想い出がいっぱい」 ですが、最近になってCMソングにも使われていますので、比較的知名度が高いのかなと思います。俳優・香川照之がサビの部分だけ歌っている保険会社のCM、あれが 「想い出がいっぱい」 です。
今回の 「スポットライト」 は杏里。1970年代、1980年代の前半はCMから生まれた歌が持て囃されていましたが、この時代からアニメソング、略して 「アニソン」 が注目を集めるようになりました。アニソンといえば、 “アニキ” こと、水木一郎やささきいさお、堀江美都子、さらには大杉久美子あたりが著名ですが、1980年代になると、今風に言えば 「J-POP」 系のアーティストに主題歌や挿入歌を依頼するケースが多くなりまして、杏里はその先駆けと言えるでしょう。
杏里のデビューは1978年。デビュー曲の 「オリビアを聴きながら」 がいきなりヒットして、その名を轟かせましたが、デビューからしばらくは尾崎亜美が作品を提供していて、アイドルっぽい活動を展開していたのですがパットせず、1981年にリリースした 「思い切りアメリカン (化粧品のCMソングで採用されてスマッシュヒットとなる) 」 を機に、いわゆるニューミュージック系に路線転換、そしてこの 「CAT’S EYE」 に繋がることになりますが、本人は 「アニソンなんて絶対に嫌だ」 とレコーディング直前まで駄々をこねたそうです。
私もアニメの 「キャッツ・アイ」 は観ていましたが、初期の 「キャッツ・アイ」 は妙に描写が格好良かったのを覚えています。でも、どちらかといえば、私は主題歌よりも、エンディングテーマの 「DANCING WUTH THE SUNSHINE」 がお好みでした。今更なんですが、エンディングテーマも杏里が歌っていたんですね。因みに主人公の来生三姉妹の長女 (瞳) の声を担当したのは戸田恵子。私は戸田恵子の存在をこの 「キャッツ・アイ」 で知ることになるのですが、あのセクシーボイスを聞いた時、どうしても後の 「アンパンマン」 と結びつかなかったです。
その後の 「CITY HUNTER」 といい、何故か北条司作品を続けて観ることになりますが、 「CITY HUNTER」 は主題歌 (TMNの 「GET WILD」 ) が良くて観ていたようなものです。
杏里の曲は1998年にリリースされた 「夏の月」 が大好きで、シングルもアルバムも購入して、今も聴き続けています。