「JR四国にも行灯無し仕様があるんだ・・・」
この画像をいただいた時の率直なツイートです。
JRバスグループのエアロキングはその性格上、前面に行先表示器、通称 「行灯」 を装備しているのが基本であり一般的ですが、画像のように行灯が装備されていない仕様も少数ながら存在します。有名どころでは、JRバス関東の初期導入車 (D674-99501~99504とD674-00501~00504) が行灯が無い仕様として知られています。
というわけで、私はてっきり、JRバス関東の2000年度導入車のいずれかがJR四国に転籍したのだと思い込みました。しかし、画像の車はJR四国のプロパー車で、調べてみたらJR四国バス初のエアロキングという由緒正しき車だったことが判明しました。因みに、同時期に導入されたJRバスのエアロキングの中で西日本JRバスは行灯が装備された仕様でした (JR東海バスと中国JRバス、JR九州は2000年度の導入はない) 。
さて、この記念すべきJR四国のエアロキング初号車ですが、導入当初は外板塗色が違っていました。黄色の部分がピンク色だったのです。これは在来の高速路線仕様とは違う “特別車” であるという意味合いが多分に含まれているかと思いますが、いつしか在来車のような黄色に塗り替えられてしまいました。それがいつ頃なのかまでは判明しませんでした。その後、高松支店に移り、 「香川200 か ・488」 の登録番号を得ました。高松に移っても東京乗り入れはあったかと思うんですが、残念ながら私は行灯無し車に出会ったことがありません。松山から高松への転属は2011~2012年頃に実施されたと思われます。
画像には背後に新幹線が写っていることから、ここは名古屋駅であることが判ります。ということは、松山-名古屋間を結ぶ夜行高速路線バス 「オリーブ松山号」 に充当された時の撮影と読み取れます。そういえば、JR名古屋駅でも何度か夜行高速路線バスを撮っていますが、JR四国のエアロキングは見たことが無いなぁ~。
694-0950車は今は退役したらしく、その去就や行方は不明です。
JR四国のエアロキングといえば、最終モデル (BKG-MU66JS) の市販第1号車が有名ですね。
僅か3席の本革張りのプレミアムシートが話題になりまして、私も5年前の四国旅行で東京に戻る際に 「ドリーム松山・高松号」 のPシートを運良くゲットして、乗った記憶があります。
事業者名:ジェイアール四国バス
仕様・用途:都市間長距離夜行高速路線仕様 (高速 「オリーブ松山」 号に充当)
登録番号:愛媛200 か ・100
社番:694-0950号車
配置:松山支店
初年度登録:2000年式
シャシーメーカー:三菱ふそうトラック・バス
エンジン型式:三菱8M21型
ボディ架装:三菱自動車バス製造
車両型式:KC-MU612TA
車名:三菱ふそうエアロキング
【画像提供】
岩堀春夫先生
【参考文献】
バスラマインターナショナル No.135、136 (ぽると出版社 刊)
BUSRAMA EXPRESS No.11 「The King -エアロキングの四半世紀- 」 (ぽると出版社 刊)
ヤフーブログ 「hs9300の徒然ブログ」
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