3月7日 (金曜日) 曇り時々晴れ
寒い1日でした。午後、雪も舞いまして、これが “名残り雪” であって欲しいなと思っているのは私だけではないと思います。
さて今、 「旅の部屋」 のコーナーで、関西を旅した模様をお伝えしていますが、その中で万博の話題に触れました。 「1970年に開催された大阪万博は、その後日本で開催されたどの万博よりも入場者数やインパクトそのもので大阪 (万博) の右に出るものはない」 みたいなことを申しましたけど、これをオリンピックに当てはめると、2020年に開催が予定されている東京オリンピックって果たして後世に語り継がれるのだろうかと要らぬ心配をしています。
1964年の東京オリンピックは、 “戦後日本の復興の象徴” と謳われましたし、あの敗戦の中からよくぞ立ち直ったという意味合いでのオリンピックだったから、大成功したのです。では、2020年の東京オリンピックは、1964年の大会を凌ぐインパクトってあるのでしょうか? 例えば、東日本大震災の復興の象徴を意味するのであれば、東京ではなくて東北でやれば良い話ですし、札幌や長野も気がつけば記憶の彼方に消されようとしています。でも、1964年の東京オリンピックは記憶の彼方から消されないんですよね。大阪万博も同じ。何故? それは今の日本が豊かすぎて、 「これをやるために頑張ろう」 という意識が欠落しているからではないかと、個人的には思います。東京オリンピックも大阪万博も一度、日本が躓いて、そこから立ち上がって、国民が皆、一様になって豊かさを求めて邁進した。その結果が東京オリンピックであり、大阪万博だったのではないでしょうか。それに比べて今の日本は、大きな自然災害を除けば、特別、大きく躓いたわけではないし、貧しくもなっていない。豊かすぎる国でオリンピックだ、万博だと行っても、人々の心に刻み込まれないんですよね。
2020年の東京オリンピックを 「何のためにやるのか」 というのを今一度、考え直す必要があるかと思いますね。