今日、飯田橋界隈を走っていたら、オレンジ色1色の電車が走り去りました。そういえば、中央線は何かのアニバーサリーとかで、かつての 「オレンジ色1色」 の電車を走らせるような噂を聞いたのを思い出しました。で、調べてみたら、2019年は 「中央線開業130年」 ということで、記念ラッピングをした電車を走らせるとのことでした。モチーフにしているのは201系だそうですが、101系だって103系だってオレンジ色1色じゃねぇ~かっ! とちょっとだけ憤慨しました。それで今回のネタを思いつきました。
オレンジバーミリオンという色を最初に採用したのは中央線に投入したモハ90系が最初だというのは皆さんもよくご存じのことかと思いますが、あの色はモハ90系を開発したエンジニアの奥様が着ていたセーターの色がヒントになったというのも有名な話です。以降、中央線急行 (後の快速) 、城東線・西成線 (後の大阪環状線) 、青梅線、五日市線、武蔵野線、桜島線、片町線・・・と採用されていきました。新性能電車だけでなく旧型国電でも採用例があり、有名どころでは阪和線で活躍したモハ72系がオレンジに塗られていました。
ここは高尾駅でしょうか。
電留線に佇んでいる 「相模湖」 の方向幕を掲出した101系、そういえばありましたね、 「相模湖行き」 ってぇのが。
101系にはパンタグラフ取り付け部分を低くした、クモハ100とモハ100の800番代がありましたが、まさに相模湖へ行くために用意された車両でした。中央線や身延線は何故か、トンネル断面が小さく、通常の車両ですとパンタグラフが引っかかってしまうため、中央線高尾以西を走る電車は必然的にパンタグラフ取り付け部分を低くした車両、いわゆる 「低屋根車」 を予め拵えました。そして低屋根車は他の車両と区別するため、番代区分されて、主に 「800」 の数字が割り振られました。モハ114然り、モハ164然り・・。中には155系のように、パンタ取り付け部分だけでなく、屋根全体を低くした車両もあれば、トンネル断面の小さい区間を通るためのパンタグラフ (PS23など) が後に開発されて、それを搭載した車両も現れました。
いわゆる 「相模湖臨電」 は101系とか115系が担当していましたが、101系の場合は高尾-相模湖間の区間運転のみだったようでして、東京-相模湖とか、新宿-相模湖という通し運転は無かったみたいです。なお、103系は最初から相模湖臨電の仕業は割り振られなかったみたいで、201系も登場当初はPS23搭載していなかったので、高尾以西には乗り入れることが出来ませんでした。だから長年、101系の独壇場だったのです。101系引退後は115系が担当したのでしょうけど、程なくして201系にPS23を挿げて高尾以西乗り入れ対応としまして、201系にも 「相模湖」 という行く先が追加されました。
そういえば、相模湖にとどまらず、国鉄末期には201系が大月や河口湖まで足を延ばす運用も現れましたよね。それはJRになった今でも受け継がれているようですが、今も 「相模湖臨電」 って存在しているのかな・・・?
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ト様