所有事業者:東京空港交通 (東京)
仕様・用途:一般路線 (空港輸送) 仕様
愛称:Super Cabin
登録番号:品川200 か 2675
社番:955 (31138M96) 号車
配置:羽田運行事業所
初年度登録:2013年
シャシーメーカー:三菱ふそうトラック・バス
搭載エンジン:6R10 (T2) 型
車体架装:三菱ふそうバス製造
車両型式:QRG-MS96VP
車名:三菱ふそうエアロエース・エアポートライナー
撮影日:2018年8月19日 (日曜日)
撮影場所:池袋・東京芸術劇場前
2年前の 「撮りたいバス」 で10位以内にランクインされなかったものの、次点に入った東京空港交通の 「スーパーキャビン」 。このバスも1~2台しか無いわけじゃないし、その気になればいつでも撮れるとは思うんですけど (目視では年がら年中見ている) 、なかなか撮るチャンスが無かったですね。
汎用車と一線を画す 「スーパーキャビン」 は、2013年に登場しました。 「おもてなしの空間とくつろぎのひととき」をテーマに、移動中でも退屈しないホスピタリティを提供したバスとして、運行開始当初は注目を集めました。さしずめ、 「リムジンバスの “グリーン車” 」 といったところでしょうか。
外装は汎用車と全く同一で、側面に記載された 「Super Cabin」 のロゴで判別します。しかし、内装は汎用車とは別物で、シートを10列配置にして (確か、従来車は12列だったような) 、シートピッチも10cmほど拡げています。また、シートの幅も広くなって窮屈さを和らげ、座席と座席の間にはアームレストも備えました。
東京空港交通では、以前から38人乗り車がありましたが、ユーロツアー導入時に補助席を設けて46人乗りとし、これが1999年まで導入されました。
ちょうどその頃、羽田空港の急激な拡大に伴って共同運行事業者が相次いで参入すると、その事業者との兼ね合いから、11列の42人乗りにほぼほぼ統一されていきました。
ちょうどその頃、羽田空港の急激な拡大に伴って共同運行事業者が相次いで参入すると、その事業者との兼ね合いから、11列の42人乗りにほぼほぼ統一されていきました。
2012年、成田に格安航空機 「LCC」 が就航すると、それに合わせるかの如く、京成グループでは格安料金で乗れる 「東京シャトル」 を運行し始めると、東京空港交通は危機感を感じるようになり、それへの対抗策ではないのでしょうが、差別化を図るために 「スーパーキャビン」 を導入したのではないかと言われています。さすがに 「東京シャトル」 とは同額ではないものの、座席間隔の拡大を図ったので、ゆったり感では 「スーパーキャビン」 に軍配が上がります。
「スーパーキャビン」 は大きく二つに分けられます。
2013年に導入されたのは 「一次車」 と呼ばれ (便宜呼称かもしれませんが) 、画像の車も一次車に該当します。
逆T字窓を採用し、前述のように座席数を減らして38人乗りとしています。座席の幅を広くして座席間にはアームレストを装備、さらにトイレも備えられました。
エアロエースの空港輸送仕様車 「エアポートライナー」 に標準装備されている 「停車 (降車) ボタン」 がそのまま取りつけられています。空港へ行く乗客には必要ない装備ですが、逆に空港から都心へ向かう際にもしかしたら、必要になるかもしれませんね。
2013年に導入されたのは 「一次車」 と呼ばれ (便宜呼称かもしれませんが) 、画像の車も一次車に該当します。
逆T字窓を採用し、前述のように座席数を減らして38人乗りとしています。座席の幅を広くして座席間にはアームレストを装備、さらにトイレも備えられました。
エアロエースの空港輸送仕様車 「エアポートライナー」 に標準装備されている 「停車 (降車) ボタン」 がそのまま取りつけられています。空港へ行く乗客には必要ない装備ですが、逆に空港から都心へ向かう際にもしかしたら、必要になるかもしれませんね。
2014年に増備されて、こちらは 「新空間 Super Cabin」 と呼ばれています。
床材をフローリングとして、シートカラーも変更。各座席にテーブルを配して、シートのアシストグリップは片側だけの装備になりました。トイレの意匠も一次車とは大きく変更になり豪華さを強調しています。また、各座席にコンセントが設置されました。
床材をフローリングとして、シートカラーも変更。各座席にテーブルを配して、シートのアシストグリップは片側だけの装備になりました。トイレの意匠も一次車とは大きく変更になり豪華さを強調しています。また、各座席にコンセントが設置されました。
「スーパーキャビン」 は2018年も増備されて、MS0へと進化を遂げていますが、さすがに全車を 「スーパーキャビン」 にするのは難しいかもしれませんが、競合他社との乗客争奪戦に打ち勝つためには、 「スーパーキャビン」 の増車は必須なのかもしれません。出来得れば、スーパーハイデッカーの導入も検討してみてはどうでしょうか。今のところ、 「スーパーキャビン」 はふそうだけで、いすゞ/日野車には設定されていません。
空港輸送は年々増加の一途を辿っているようですが、輸送を担うバスもまた、あらゆる部分で進化が求められています。いわゆる 「その上のサービス」 ですが、以前、どなたかが 「 “その上のサービス” って?」 みたいなことを言っていました。様々な案や机上の空論が渦巻く中、東京空港交通が一つのケーススタディを提案していますよね。これが 「その上のサービス」 ではないでしょうか。
【参考文献・引用】
私設 東京空港交通リムジンバスのページ
年鑑バスラマ2013→2014 (ぽると出版社 刊)
私設 東京空港交通リムジンバスのページ
年鑑バスラマ2013→2014 (ぽると出版社 刊)