前回は天城湯ヶ島まででしたね。
ローソンで一服 (コーヒーを啜っただけ) した私、時計を見るとまだ7時半前。平均すると、運転している時間は1時間ちょっと。場合によっては2時間ちかく乗っていることもありますが、原二の場合は (+私の場合は) 1時間~2時間が限度といったところでしょうか。こういったロングツーリングでは座席に座布団を用いるのですが、それでも長い時間乗っているとケツが痛くなります。そういう意味でも2時間以上の運転は注意力が散漫になるのだと思われます。
さて7時43分、再びPCXに跨り、出発します。このまま天城峠を越えたいのですが、今回は断念し、県道59号線、通称 「国士越え」 に入ります。この道は旧天城湯ヶ島町と旧中伊豆町 (今は2町とも伊豆市に編入) をショートカットする道なんですが、車1台やっと通れるか通れないかの超狭隘な山道で、大昔に四輪で走ったことがありますが、対向車が来たらどうしようとヒヤヒヤしながら走ったという記憶があります。
ずっとこんな感じのうっそうとした山林のなかを走ります。四輪の場合はすれ違いに苦労しそうですが、バイクはすんなり走れます。
サミットを通り過ぎ、バス停が見えてくるとそこは伊豆市筏場。もう少し走ると県道12号線とぶつかります。私は冷川から伊東に抜ける予定でいましたが、ここでハプニング。いつの間にか道を間違えてしまったようで、右往左往。慌てる必要は無いのですが、一旦、引き返して戻るも、またヘンな細い道に入ったりと、焦りの色が滲み出ます。帰宅後、地図で確認したら (地図を持って行こうと用意したのですが、見事に忘れました) 、慌てることなくそのまま北上すれば、県道12号線にぶつかったんですね。まだそこに到達しないまま 「あれっ!? 道間違えた?」 となったようです。
すったもんだの挙げ句、ようやく県道12号線と交わります。ここで東 (伊東方面) に進路を取るか、西 (修善寺方面) に進路を取るかで迷うのですが (当初の予定などすっかり忘れていました) 、迷ったわりには決断は早く、西に進路を取る選択をしました。ちょっと行ってみたい場所がありました。
修善寺の中心街を抜けて、狩野川を渡り、伊豆市横瀬で右折、国道136号線に入ります。そして韮山のセブンイレブンで休憩。時間は9時前。トイレとまたしてもコーヒーを買い込み、10分後に出発します。
前々から行ってみたい場所というのがここ。三島市大場 (だいば) 。
大場は三島市であるということを、今更ながら知りました。根拠は全くないのですが、ずっと伊豆の国市 (昔は韮山町) だと思い込んでいたんですね。でも、地図をよく見ると、大場は三島市で、ほとんど函南町との市町境に位置します。
ここには、伊豆箱根鉄道駿豆線の車庫と工場があり、伊豆箱根鉄道の本社屋もここにあるということから、運転上でも経営上でもここが中枢になる場所なんですね。
駿豆線は、三島と修善寺を結ぶ鉄道で、伊豆の中でも都市部を走ることから、ダイヤは比較的過密で10分に1本の割合で走っています。伊豆急行が1時間に1本走るか走らないかのダイヤだということを考えると (時刻表で調べたら、概ね30分に1本でした) 、この駿豆線は都市型鉄道なんだなというのを感じさせますね。平日には2往復、特急 「踊り子」 が乗り入れてきますので、東京から1本で修善寺まで行けます。
車庫の片隅で出番を待つED31形電気機関車。今や貴重となった凸型機関車で、元は西武E31形
(初代) 。もっとも現在は貨物列車を牽くというのはなく、車庫や工場内での入れ換えや、大雄山線用の車両が検査で大場入りする際に (大雄山線には重要検査用の工場を併設していない) 、この機関車が三島から牽引して (小田原-三島間はJRの機関車が牽引する) 大場まで運びます。
三島へ向かう7000系電車。駿豆線は都市型鉄道ですが、単線で全列車が3両編成という陣容。この先に富士山をバックに電車が撮れる絶好の撮影ポイントがあります。
さて、駿豆線撮影も満足のうちに終了し、大場を出発したのが9時30分。次は東伊豆へと向かいます。
函南町の 「大場川南」 から県道11号線、通称 「熱函 (ねっかん) 道路」 に入ります。いつの間にか予てより建設中だった伊豆縦貫道 (東駿河湾環状道路) の三島 (三島塚本) と函南 (大場・函南) 間が開通していたんですね (供用開始は今年の2月11日) 。これで、沼津から修善寺の先まで専用道路で行けることになりました。我が家から下田まで少しだけ近くなりました。
熱函道路は、中伊豆と東伊豆を結ぶ道路で、以前は丹那トンネルの上を走る細ぉ~い峠道でした。1973年に鷹ノ巣山トンネルを含む有料の新道が開通しましたが、1997年に新道も無料になりました。
熱函道路から見る風景・その1
富士山もよく見えます。
熱函道路から見る風景・その2
三島方面を眺めていますが、眼下に見える集落はおそらく函南町の丹那ではないかと思われます。ってぇことは、その奥の山の中を丹那トンネルが貫いていることになります。
バイクは鷹ノ巣山トンネルを通過し、熱海市に入りました。熱函道路はこの鷹ノ巣山トンネルがサミットで、あとは下り坂となりますが、熱海の市街地に入るにしたがって、その坂道がかなり急になりますので、スピードを落として走行します。
その下り坂も一段落し、熱海梅園が見えてくると熱函道路も終わり。熱海の中心街を走ります。この辺りは四輪でもしょっちゅう走りに来ているので、何となく土地勘があります。ただ、四輪ですと、いつも熱海ビーチラインを通るのですが、今回は原二。自動車専用道路である熱海ビーチラインは通れませんので、山道を湯河原方面に走ることになります。
画像は伊豆山付近で撮ったもの。遙か向こうに見える島は初島です。
原二であるが故に、自動車専用道路は通れないのは前述した通りですが、それは湯河原から先の真鶴道路も一緒。湯河原口は左車線に入らないと、気がついたら有料道路に入ってしまいます。
この辺りは、四輪で行く時もそうなんですが、いつも渋滞していますね。でも、真鶴駅前を通過すると、その渋滞も解消されています。これって、駅前の交差点の構造によるものではないかと思われます。やっぱり皆、有料道路を選びますよね。因みに2008年までは駅前を通る道 (旧道) も有料扱いでしたが、今は無料になっています。有料は真鶴トンネルを含む方で、今は 「真鶴ブルーライン」 という俗称がついています。
旧道はしばらく、東海道本線と並行して、再び海の方向へ進路を取るのですが、程なくして新道と合流。海沿いの道が続きます。無料化の前は湯河原の先で大きく左に進路を取って、真鶴駅の北側を掠め、山道をずっといくものでした。1回だけ通ったことがありますが、機会があったらまたバイクで走ってみたいですね。
そうこうしているうちに小田原市に入ります。
ここでちょっと思うところがあって、その準備として立ち寄り湯に行くことにしました。小田原で立ち寄り湯といえば、ここしかありません。そう、 「万葉の湯」 です。
咄嗟に撮ったものだから、全景は撮れませんでしたが、小田原市のシンボルでもありランドマークでもあるオダギリジョーです。んっ!? ちょっと違うな・・。略して “オダジョー” というのは共通していると思いますが・・ (っていうか、小田原城を “オダジョー” とは略さないし) 。
と冗談を仄めかしている間に、 「万葉の湯」 に到着しまして、ひとっ風呂浴びました。
今回はここまでで、次回は最終回。一気に東京まで行きます。