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Channel: Club SKRAM ~もはねの小部屋~
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嗚呼・・国鉄時代 (378)

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先日、NHKのニュースで報じられていたのですが、フランス国鉄 (SNCF) でも日本と似たような事態になっているそうですね。

「フランスの寝台列車は、高速列車 「TGV」 の影響で利用客が減り、赤字が増える一方なので、半数以上廃止する方針」

フランスの寝台列車って、 「トランブ・ルー」 って言いましたっけ? ただ、現状ではフランスから他国へ行く国際夜行列車 (ElipsosやCity Night Lineなど) が数種類あって、どれが廃止になるのかは定かではないのですが、どっちにしても世界各国で夜行列車の厳しい現実を知ることになります。
日本のブルートレインも新幹線網の発達 (航空機網の発達や高速路線バス網の発達も) によって縮小されたのは周知の事実かと思いますが、もはや “旅情” 云々の時代ではないということです。

私は、旅行の際は夜移動が基本で、前日の夜に東京を出発して、早朝に目的地に到着して朝から行動したいタイプ。観光地とか飲食店とかやっていようがいまいがそれは特に関係は無く (事実、観光地とかご当地グルメとかはあまり興味が無かったりします) 、目的地での時間を有意義に過ごしたいからかなと思ったりします。
んなわけで、夜行列車が残存していた時分は夜行列車を、無くなったら夜行高速路線バスを使います。でも、そうは言っても、夜は寝たいです。今まで数多くの夜行高速路線バスに乗りましたけど、熟睡出来たのは数えるほどで、あとは “白河夜船” というわけにはいきませんでした。その点、寝台列車はまず横になって寝られるというのが最大のセールスポイント。でも、今のJRにその利点やセールスポイントを生かそうという気は無さそうです。

列車名や車両は変われど、今や、日本で唯一となってしまった定期運行の寝台特急 「瀬戸」 と 「出雲」 ですが、山陰とか四国とか、新幹線の影響をそんなに受けない地域を走るからなのか、それなりの需要はあるのは確かです。事実、オフシーズンでも切符が取りづらいですしね。
国鉄時代のブルートレインブームの中で、 「瀬戸」 と 「出雲」 はどちらかといえば、脇役的な存在でした。主役は勿論、 「さくら」 や 「富士」 といった、九州へ行く列車で、A個室寝台や食堂車など、ホスピタリティの部分でも特に優先して編成に組み込んでいました。 「瀬戸」 は運転距離が短いせいか、A寝台や食堂車は連結されず、B寝台のみのビジネスライクな寝台特急でした。でも、四国連絡という重要な使命を背負っていたのもあって、 「人気よりも実力で勝負」 的な列車だったと言えるでしょう。それは 「出雲」 とて同じ。いつぞやお伝えしたことがありましたが、媒体での登場頻度は九州特急に劣るものの、切符の売れ行き、即ち、利用率でいけば 「出雲」 は圧倒的に強く、その関係もあって、補完列車だった 「いなば」 を 「出雲」 に統合しましたよね。

役者の世界でもそうですが、主役級の俳優って年齢を重ねてもそれが維持出来れば良いんですが、大概はいつしか主役の座から降ろされて、脇に回ったりします。でも、主役をサポートする脇役の俳優は、実力を兼ね備えていれば常にオファーがかかり、年齢とともに降ろされることはありません。気がつけば主役の座を射止める場合もあります。ブルートレインの世界でも人気のあった 「さくら」 「はやぶさ」 「富士」 といった列車は過去帳入りしてしまいましたが、国鉄時代は人気があまり高くなかった 「瀬戸」 「出雲」 「あけぼの」 「北陸」 「日本海」 辺りはしぶとく生き残り、人気が沸騰するようになりました。まさに 「脇から主役へ」 ですよね。中には 「安芸」 や 「北星」 、 「紀伊」 のように、脇役のまま廃止になっちゃったケースもありましたけど。

「嗚呼・・国鉄時代」 では今後も、 「ブルートレインよき時代」 を匂わせる様々な列車を取り上げていく予定です。

【画像提供】
タ様
【参考文献・引用】
ウィキペディア (フランス国鉄、青列車)





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