仕事をしていたら、東京駅の裏手に家系ラーメンがオープンするのを発見しました。 「どうせ “亜流” だろ?」 と、今時絶対に言わない 「アウト・オブ・ガンチューッ!」 を貫いていたのですが、その一方でやっぱり気にもなります。そこで、せっかくなので玉砕覚悟で行ってみようと思いました。
さて、今日は何処に行ったのでしょう・・・。
行った店・・・・・・横浜家系ラーメン 品川家八重洲店
場所・・・・・・・・・中央区八重洲2丁目 (東京駅八重洲口の裏手~柳通り沿い)食ったもの・・・・MAXラーメンご飯を付けて ¥930-+税
スープ・・・○
先程もお伝えしたように、東京駅八重洲口の程近くにあります。この辺りは典型的なオフィス街で、さらに京橋地区の再開発によって、大きく様変わりしようとしています。京橋の再開発が一段落すると、今度は八重洲地区も再開発されるということで、周辺の商店や飲食街もその煽りを受けるものと思われます。そこに出現した家系ラーメンの店。八重洲にあるのに何故か屋号は 「品川家」 。仕事をしながら、 「何で “品川家” なんやろ? “八重洲家” にすればええやん」 とずっと思っていました。その疑問は店内に入って払拭されました。というのも、八重洲は支店で、本店は三田にあります。 「だから “品川家” なのね」 と納得する一方で、 「だったら、本店は何で “三田家” にしなかったんやろ?」 と思う節も。そして、あの 「壱角家」 の系列であることも判りました。日々、増殖の一途を辿る 「壱角家」 とそのグループ。申し訳ないのですが、ここは正当の家系ラーメンの店ではありません。見様見真似で家系ラーメン (もどき) を作り、チェーン店化している企業です。ある程度覚悟はしていたのですが、この段階で 「ハイッ! 消えたぁ~っ! (今は亡き愛川欽也風に) 」 。
その証しに、店内に入ってメニューを見ると、 “普通じゃない普通の” 家系ラーメンの他に塩ラーメン、そして辛い系 (でしょうね) の 「赤家系」 と味は定かではありませんが 「黒家系」 なるものがメニューにありまして、さらに油そばもラインナップされています。さらに、ラーメンとはおよそ無関係の 「すためし」 もメニューにあります。そういえば、葛西の 「壱角家」 の隣には、すためし系の店がありましたね。この段階で家系そのものをナメています。毎度申し上げているように、普通の家系ラーメン以外のラーメンを提供するということは、もしかすると、 「店側の飽くなき挑戦」 なのかもしれませんが、家系ラーメンですらまともに作れないのに、他の味に逃げようとするのがありありと見えます。
この辺りはサラリーマンが大挙押し寄せるエリアですので、バラエティ豊富なメニューであれば、それなりに受け入れられるかとは思いますが、 「横浜家系」 を看板に掲げるのであれば、先ずは普通の家系ラーメンをしっかりと拵えてもらいたいものであります。
ですから、私は塩だ黒だ赤だとは選びません。 「家系」 なら家系ラーメンをオーダーするのが店側に対する礼儀と言えるでしょう。
数あるメニューの中から、のり、チャーシュー、玉子が標準でトッピングされている 「MAXラーメン」 をオーダーしました。時間内はご飯は食い放題です。
待つこと数分、オーダーしたラーメンが運ばれてきました。
始めの一口ぃ~
おぉっ!? 味がしっかりとしている。
「しっかりしている」 としたのは、ダシのこと。いわゆる 「壱系」 らしく、クリーミーなスープが特徴なんですけど、正当な家系ラーメンはこんなクリーミーなスープじゃないですよ。何処まで啜っても、 “家系らしい” 醤油味が伝わってきません。重ね重ね、 「ダシはしっかりしているな」 という印象が強いです。本来であれば、 “△” 評価にするんですけど、ダシが良い感じだったので、どうにか一つ評価を上げました。
麺・・・○
ここは家系ラーメンらしく、太麺 (中太麺) を採用しています。
茹で加減もなかなかなものでした。亜流にしては良い感じに茹で上がっていました。
チャーシュー・・・△
見るからに、今にも崩壊しそうなチャーシューというのが第一印象でした。崩壊こそしませんでしたが、唇で噛み切れるほど、ヤワかったです。ただ、この手のチャーシューにありがちな工藤さは感じられず、 “△” 評価はつけたものの、どちらかというと、 「限りなく “○” に近い “△” 」 と思っていただけたらと思います。
玉子・・・○
白身の弾力感は合格ライン、黄身の熟し加減はイマイチでしたが、 (黄身の) 味は些か甘めに仕上げられています。このほんのりとした甘みが私は意外に好みで、 「なかなか良い玉子じゃん」 って思わせました。
総合評価:B2
目一杯頑張って、この評価です。
店内の至る所に「家系最高」と掲げられていましたけど、これも 「壱系」 ならではの宣伝文句。以前にも同じようなことをお伝えしたと思いますが (亜流の家系で食うと、いつもそう感じてしまう) 、 「家系最高」 って言うのであれば、やっぱり 「吉村家」 とか、百歩譲って 「六角家」 「本牧家」 といった有名店、あるいは伝統店系の店で修行して、それなりのレベルを確立した方が良いですよ。そうすれば、 「正当と亜流」 の差がはっきりと判るかと思いますので。